保育園は靴?はだし?保育士が感じたそれぞれのメリットとデメリット。

保育園の中には、はだし教育を実践している保育園と、そうではなくて室内でも靴下を履いたり、上履きも履いている保育園があります。

どちらが良いのか?

というのは賛否両論、意見が分かれる部分ですし、どちらを実践している保育園も、デメリットを理解した上でメリットを考えた、ちゃんとした考えの元でやっています。

これから保育園に子供を通わせる時に、保護者としてはちょっと気になる部分かもしれませんので、

はだし教育とそうではない保育園。

その両方の保育園に保育士として勤めた中で感じた事や、メリットとデメリットをお伝えいたします。

【はだしを推奨する保育園】

私が、最初に働いていた保育園は、基本的に裸足を推奨していた保育園でした。

子どもにとって、足の発達はとても大切です。

砂の感触や温度・泥の感触・意思を踏んだら痛い…草のフカフカした感触や、とげとげした感触、様々な情報を足の裏から吸収していき、また、足の裏も鍛えられていきます。

実際大人も、裸足になって歩いてみると、最初は痛かったものが、だんだんと足の裏がなれていくことに気づきます。

そしてはだしで歩くのは大人も気持ち良いと感じるハズですね。

足の裏にはたくさんのツボがあり、そこを刺激する事で脳や身体の様々な器官が活性化されて健康な身体作りに繋がると言われています。

子供の健やかな成長のために、私は、裸足保育というのは、とても素晴らしいことだと思っています。

はだし教育のメリット

裸足教育を実践する事で考えられるメリットは、

  • 足の裏の感覚だけでなく、五感が養える。
  • 正しい歩き方が身につく。
  • 足の裏が強くなる。

特に1番目の五感を養えるという事がはだし教育の大きなメリットですね。

足の裏で感じる地面や床の感触といった刺激は大脳へと伝えられるので、脳に刺激を与えて感性も豊かにすると言われています。

そして足の裏から感じる刺激に対する反応も身につくと共に、歩き始めの子供にとって大切な、正しい歩き方も身につきます。

靴下1枚と言えども、違和感を感じてイヤがる姿は、赤ちゃんにはよくあります。

ですので裸足の場合とそうではない場合には、歩き方に変化が出るのではないか?とも考えられていますね。

更に裸足での生活は、土踏まずの形成にも役立ちます。産まれたての赤ちゃんには土踏まずがないため、子どもは歩くことを経験していくことで土踏まずを作っていきます。靴下を履いていると足の裏の刺激が少なくなり、土踏まずが作られにくくなっていきます。はだしで歩くことは健康な体作りにも繋がるとして、こういった健康面や子供の成長過程を大切にしている保育園でははだしを推奨していると思います。

【裸足を推奨していない保育園】

次に働いた保育園では、都内にあった事もあり、遊びや感覚というよりも、

もしもの時のため。

という子供の安全面のことを、とても徹底している保育園でした。

その為、室内での保育園生活も靴下だけでなく、上靴をはいていました。

災害があって外に避難する際、そのまま逃げられるようにです。

またガラスなどが割れてしまっても、子どもはなかなか立ち止まってくれません。まして災害などあったときはなおさらだと思います。

災害時にはパニック状態で走っていってしまう事も考えられます。

その為、安全のタメに子供達も保育士や職員も、日々上靴で生活していました。

はじめのころは、私は裸足をよしと思っていたため、

多感な時期にもったいないのでは?

と思っていましたが、

もしもの時のためを考える。

そして保育園でもできる限り子供を守ることを思うと、完全に否定はできませんね。

もっとも大人になればはだしで生活する人は少ないですし、衛生面を考えても、はだしじゃない方が良いと考える方も多いでしょう。

靴下や上履きのメリット

このように、もしもの時の安全面を考えると、やはり室内でも靴を履くのがベストです。

他にも考えられるメリットは、

  • 小学生になった時にすんなり上履きを履ける。
  • 足の裏の怪我が減り、悪化もしにくい。
  • 冬場はしもやけになりにくい。

室内だからといって裸足で生活している国は、欧米には無いですね。

衛星面や安全面では室内でも靴を履くのは当然のことかもしれません。

それから保育園ではなく、幼稚園に通っている場合には上履きを履いているところがほとんどです。

靴下や上履きに早くから馴染めるので、教育的な事を考えると3歳クラスの年少さんぐらいからは特に、上履きを履くことにもメリットがありそうですね。

そして保育士から考える保育という側面から見ても、怪我のリスクを考えると靴を履くことには安心感があります。

保育園としては子供の安全を守る事は最優先でもあります。

それぞれのデメリット。

裸足教育と上履き、それぞれのデメリットは、逆を考えていただければわかりますね。

はだし教育のデメリットは、

  • ケガにつながりやすい
  • 不衛生になってしまう
  • 上履きや靴下になじめない

保育園で裸足で生活することのデメリットは、もしもの時の安全面での心配と、小学生になった時の上履きへの移行の難しさにあるでしょう。

もしもの時以外でも、園生活の中で何かを踏んでしまうリスクは拭いきれません。

成長面ではとてもメリットがあると考えられるはだし教育ですが、そういったリスクやデメリットも理解しておく必要があるでしょう。

反対に上履きのデメリットは、土踏まずの形成が遅くなる可能性や五感の刺激が少ないといったことが考えられます。

まとめ。

保育士として働きながら、

保育園によって考え方はさざさまだなぁ。

と思いましたし、裸足保育とそうでない保育園。どちらの保育園も、その環境の中で、子どもたちにとってより良い方法を考えて方針を決めていると思います。

それぞれのメリット・デメリットを見ていく中で、

災害時に自分で避難する事の無い乳児達には裸足を、幼児クラスになったら上履きを。

というのがベストなのかな?と思います。

靴についてだけでも、その保育園・幼稚園で考え方があり、様々な方法がとられていますし、保育士としては確かに上履きがあるほうが安心です。

中にははだし教育を徹底していて、通園時にも靴下を履かずに、はだしで靴を履くという保育園があるとも聞いた事があります。

こに場合には保育士はより一層、子供たちの怪我に気を付ける必要があります。

もちろんはだし教育の保育園でも、トイレではきちんとスリッパを履いたり、お散歩の時には靴下を履いて靴を履くという習慣を身につけさせてくれる所も多いですし、五感を養って感性を豊かに育ってほしい願いもあります。

保護者の方は、どんなところに共感できるのか?保育園選びはそれも基準に悩む必要があるかもしれません。

保護者としても納得のいく方針の保育園に入れたいと願っている事でしょう。

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